陽謀日記

陽謀を明かします

うそで恐怖を煽る~印象操作の新聞記事を紹介しますⅠ

「『接種勧奨』再開へ審議会」(9月17日付読売朝刊大阪版4面)

 

記事の構成は①厚労省は子宮頸がんの予防を目的とするHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの積極的な接種勧奨の再開に向け10月にも審議会に諮る方針

②国内では毎年約1万人が子宮頸がんにかかり、約2800人が死亡。30歳代までに約1200人が子宮を失う

③HPVワクチンは2013年4月から定期接種。小6から高1の女子が無料で接種できる。健康被害報告を受け、2か月後積極勧奨を中止④日本の接種率は、高い先進国に比べて低い。2018年時点で0.8%。

 

要は、子宮頸がんを予防できるワクチンの接種に”後進国”日本は消極的なので国として積極的に奨めようという内容ですが、うそで恐怖を煽る記事と断言してよいでしょう。

 

この記事の欠陥は、子宮を失う恐怖を煽って、「HPVワクチン=子宮頸がんワクチン」と読むしかないようなうそを平然とついていることです。加えて、積極勧奨はやめても、定期接種はずっと続いていることをわかりにくくしています。せっかくのいいワクチンを後進国根性が邪魔しているかのように。

 

記事の欠陥の肝である「HPVワクチン=子宮頸がんワクチン」は、厚労省健康局長が明確に否定しています。

国会議事を検索すると、平成25年(2013年)3月28日、参議院厚生労働委員会で、政府参考人の矢島鉄也健康局長は、「最終的に子宮頸がんを減らしたというエビデンスについてはございません」と答弁しています。

当時の議論を見れば、何が積極的に報道されていないかがよくわかります。それは、子宮頸がんに効かない理由です。

子宮頸がんの主な原因はHPVとされていますが、HPVは約100種類あり、発がん性があるのは一部の15種類ほどに限られます。

WHOによれば、世界で発がん性のあるHPV感染者は3億人ですが、上皮内変化→まだ悪性とは言えない高度異形成(CIN3)を経て、さらにその先の上皮内がん、浸潤がんへと進むのは約45万人に過ぎません。HPVの中で100分の15しかない発がん性のHPVに感染しても、進行子宮頸がんをり患する人はそのうちの0.15%です。世界人口に占める罹患率にすると0.06425%です。

しかも、HPVワクチンは15種類の中でも欧米に多いHPVの型(しかも効くのは2種類から4種類)に向けて開発されていますが、この型は日本人では割合が少なくなります。

少数の敵と多数の味方が混在するところに絨毯爆撃するようなものです。

 

そんな日本で、「彼女にうつさないために」という誤情報を付け足して、若い男性に打つという臨床試験まで始まっています。

 

ガン化する可能性が極めて低いか、まったく悪さをしないウイルスをやっつけるために、時に大きな副作用があるかもしれない予防注射など有害でしかありません。しかし、審議会はおそらく積極勧奨を認めるでしょう。

日本を浸食する予防注射利権にくれぐれもご用心ください。

これは陰謀論などではありません。

重ねて言います。厚労省健康局長が「HPVワクチンは子宮頸がんには効かない」と答弁しています。