陽謀日記

陽謀を明かします

感想:「世代間で憎み合わせるのが政府の手口」「国債発行で全世代の日本人が幸せになれる」~ハライター原の名作紹介・映画「PLAN(プラン)75」

この映画を見た人、見る予定の人にこう言いたいと思います。

「若者につらく当たっているのは75歳以上じゃないよ」

「高齢者につらく当たっているのは若者じゃないよ」

「世代間で憎み合わせているのは、常に外国勢力傀儡政府だよ」と。

30年に及ぶ世界最低の経済政策、これに耐えた国民の恩に消費増税という仇で返そうとする政府



動画は下記で配信しています。

国守衆兵庫チャンネル - YouTube

 

冒頭、若者が老人施設を襲撃し、自ら命を絶つという場面に続き、若者の未来のために75歳以上の後期高齢者安楽死を選べるという政策「プラン75」が始まります。

この映画の着想は、団塊の世代がすべて後期高齢者となり、医療費が増大すると見られる2025年問題にあるでしょう。

しかし、改めてじっくりお伝えしますが、老化を病気扱いする無駄な医療にメスを入れれば、解決すると思っています。

ともかく、プラン75では、旅行や孫への小遣い、葬儀代など何でも使える10万円が支給されます。集団火葬なら火葬代もいりません。電話で愚痴を聞いてくれるオペレーターがつきます。安楽死の日までいつでも中止できます。あくまで本人の意思を尊重します。

 

そして、ラジオニュースが「今後は65歳以上にも適用する案が出ている」とか言うわけですよ。好評につき、とか言って。

これをデストピアと思うか、結構いい政策だと思うか。新自由主義者はいい政策と言いそうですね。彼らには心がありませんから。

 

個人的には、悲しみを広く薄くしてしまって罪悪感を極力なくしてしまった、ていのいい<姥捨て山>のように感じました。いい悪いはともかく、姥捨て山は子供が悲しみを全部引き受けなければなりません。

 

主人公は倍賞千恵子さん演じる78歳独り身のホテル勤務の女性。肩たたきされ、元気ですが新しい働き口はなく、生活保護を奨められたり、炊き出しをもらって箸を付けずにかたまっていたり、仕事仲間が孤独死したり、プラン75に気持ちが傾いていきます。

 

ネタバレにならないように気をつけて言いますと、プラン75に参加した後期高齢者にかかわる若者、外国人労働者も含んでいますが、実際に接した高齢者の優しさや悲しみに直接触れることによって、ものあつかいするような制度への疑問を感じ、さまざまな思い切った行動をとっていくことがラストシーンにつながっていきます。

 

映画は退屈せずに見ることができました。初めて名前を聞いた早川千絵さんという女性監督ですが、カメラワークが上手だと思いました。もちろん、倍賞さんも、他人に迷惑をかけずに生きてきた高齢女性をよく演じていたと思います。

ミニシアターで見たのですが、同館での最終日とは言え、最前列以外は高齢の女性グループなどで満席でした。長くヒットしているようです。

 

若者が高齢者を敵視するという意味で、建設業や公務員を目の敵にして、ほかの人の不平不満を煽ってきた小泉・竹中構造改革と同じにおいがしませんか?

こうした連中に煽られた結果、GDP世界第二位の国が世界第四十四位までつき落とされたのです。

そして、二世までトップ当選させ続け、テレビで偉そうに反日政策を語らせているのは、本当の敵を見誤ったわたしたち自身です。

私たちが目の敵にすべき相手ははっきりしています。歴史が教えてくれている通り、日本を壊し続けた為政者たちです。今は、若者には高齢者が敵と、高齢者には若者が敵と、新たなフェイクの敵を政府は世代ごとにつくっているのです。

 

年金受給を減らして高齢者につらく当たっているのも政府だし、後期高齢者にへの無益で濃厚ながん治療を容認しているのも政府です。

一方、中国人には学費を給付しても日本人の学生には高利で貸すだけなのは「留学生が国の宝」の政府だし、流行病でも高齢者の命を守るために伝染源となるからという理屈で若者にも打ち続けているのは政府です。ほかにももっとあるでしょう。

 

結局、政府は全世代を目の敵にしているくせに、特定の誰かが悪いというレッテル張りをしているだけなのです。

 

「消費増税で財源確保」とか政府税調はまたぞろそんな話を出し始めました。

日本の供給力を立て直せるうちに、変動相場制ではデフォルトしない自国通貨建て国債をどんどん発行し、全世代がハッピーになれる積極財政に転換すべきです。その最たるものは消費税廃止です。GDPの凄まじい凋落を見てください。政権与党の面々は、世界最低の経済政策を30年続けてきたのに、一切の責任を負っていない連中です。愚策を続けさせる余裕はもうありません。もはや外国が侵略するまでもなく、日本は自壊するのを待つばかりです。

私見を熱く語っただけという評価は甘んじて受けます。

今回の名作紹介は以上です。

 

追伸:エンドロールを見ていると、日本船舶薬品 笹川日仏財団など日本財団系、笹川平和財団系の名前が出てきました。新自由主義者からの発信と見て間違いないでしょう。