陽謀日記

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最新! <知の巨人が暴露された抗がん剤の秘密>-立花隆著「がん 生と死の謎に挑む」~ハライター原の名著紹介

立花隆著「がん 生と死の謎に挑む」(2010年文藝春秋

参考:近藤誠著「医者が『言わない』こと」(2020年毎日新聞出版

 

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「言わないこと」が実は一番大切なことです



①近藤誠著「医者が『言わない』こと」の表紙

日本におけるがんの早期診断・早期治療に大きな疑問を呈する近藤誠医師の著作をこれまで何度も紹介してきました。残念にも今年8月急逝されました。近藤先生は欧米の論文を読み漁ったうえで、がんの早期診断が再発予防や生存率を上げることを示した論文はなく、欧州と比べて日本は外科医が強くがんを大きく切りたがり、抗がん剤も使いたがり、病理医は欧州よりも腫瘍を悪性と診断しがちである、等々40年以上日本人の死因第一位に君臨するがんの早期診断・早期治療のお粗末さを読者にわかりやすく伝えてきました。1万人もの”がん放置患者”を診てきた実績も近藤理論に十分な説得力を与えています。

一方、大半の臨床医のがん放置患者を診た経験はまずゼロです。しかし、がんの早期診断・早期治療に意味があるという巨大なウソは岩盤のようで、今も毎日CM等でがんの早期診断・早期治療が宣伝されており、多くの人は市町村からの無料検診ハガキが届けば、いそいそとがん検診に出かけます。

 

近藤理論で言う「本物のがん」、「がんもどき」はいずれも早期診断が意味を持たず、私の亡き母のがん死体験も振り返ると、いちいち納得できることばかりです。私は今後がんの”早期診断”を受ける気はありませんので、居住市からの無料検診案内は無視していますし、家人にもそう薦めています。がん保険もやめました。

早期診断とセットの早期治療も同じです。本物のがんの場合、手術や抗がん剤がんの逆襲を招きます。がんもどきならそもそも無駄な治療になります。いずれにしても侵襲性や副作用は大きいのです。頭を切り替えない限り、「がんもどきの早期治療」がかなったとしても、残りの生涯を再発や転移に怯え続けることになります。私はこの漠然とした恐怖からも解放されました。

著書では一般にはうかがいしれない抗がん剤の秘密が暴露されました

 

近藤理論が医療村からのカルト宗教扱いを乗り越え、市民権を得るにはどうすればいいか。そんなことを考えながら、近藤誠さんの遺作「医者が『言わない』こと」を読んでいて、「知の巨人」と名高い人の援軍を見いだしました。

それが、がん体験を持つ立花隆氏の著書「がん 生と死の謎に挑む」(文藝春秋)です。立花さんも2021年亡くなっていますが、積極治療はしないと明言し死因はがんではありませんでした。同名タイトルのDVD(NHKスペシャルで放映分)が付録で付いており、両方とも図書館で借りることができました。

結論を言いますと、知の巨人たる立花隆さんは朝日新聞主催の市民シンポジウムの幕間で、絶対に表に出ないはずの医療村の重大な秘密を聞いたのです。

 

ちょっと長くなりますが、引用しましょう。

「僕以外の演者はすべて、大学や大学病院、がんセンターなどのそうそうたるがんの有名臨床医たちでした。昼休みだったと思いますが、控え室でみなが雑談的にいろんな話をしているときのことです。いつのまにか話題が抗がん剤の話になっていきました。抗がん剤がどれほど効かないかという話を一人がしだすとみんな具体的な抗がん剤の名前を出して、次から次にそれがどれほど効かないかを競争のように話しはじめました。

『結局、抗がん剤で治るがんなんて、実際にはありゃせんのですよ』と、議論をまとめるように大御所の先生がいうと、みなその通りという表情でうなずきました。僕はそれまで、効く抗がん剤が少しはあるだろうと思っていたので、『えー、そうなんですか? それじゃ<患者よ、がんと闘うな>で近藤誠さんがいっていたことが正しかったということになるじゃありませんか」といいました。すると、大御所の先生があっさり、『そうですよ。そんなことみんな知ってますよ』」といいました。

立花さんはびっくりして、近藤理論は正しいのだと認識を改め、BS番組には近藤医師に登場してもらったということです。つまり地上波本編では秘密の暴露はありません。

 

大御所ら出席者が気になって、朝日新聞の縮刷版を調べました。2008年9月某日に掲載された「朝日がんセミナー」の「がんと向きあって生きる」の広告特集でした。下段広告はアフラックアメリカンファミリー生命保険会社が入っていました。協賛企業だったようですね。

立花さんの「私のがん体験」という講演のほか、3人の専門医の講演とシンポジウムがまとめられています。もちろん抗がん剤を否定する内容ではありません。

立花さんが実名を明かしていないので、実名は出しませんが、紛れもないがん治療の大御所です。ある目立つ経歴を明かせば、すぐにばれるばかりでなく、極めて重大な問題もはらんでいます。有名大学医学部の教授、中規模病院の病院長を経て現在は開業されていると、だけにしておきます。

セミナーに参加した朝日読者ら市民は、医療村の秘密を直接聞きたかったでしょうね。アフラックが広告を取り下げたかもしれませんが……。

 

しかし、効かないとわかっている抗がん剤を平然と使う大御所やほかの専門医二人、そして「みんな知っている」わけですから、海中に隠れている氷山の大半の医師たちは国民の健康、命を何と思っているのでしょうか。

 

がんに限らないかもしれませんが(いやきっと流行病も)、国民不在は明らかです。