陽謀日記

陽謀を明かします

親日派なら「インフラの人質」を追求すべきではないか?~ハライター原の名作紹介番外編「1クリックで日本壊滅」国会で議論は?

スノーデン関連の映画や著作について取り上げてきました。

今回は番外編として、アメリカとの同盟がなくなったら1クリックで日本壊滅の恐れが国会の質疑、答弁で出てきたのかについてみていきます。

国会会議録検索を使って、いろいろなキーワードを試してみました。

「映画スノーデンを見ましたが……」という前置きは質問者にも結構出てくるのですが、極めて重要な「1クリックで日本壊滅のマルウイルス」について出てきたのは、調べる限りでは2回。何らかの答弁を引き出したのはおそらく1回だけだと思います。古い順に見ていきます。

 

第193回国会 衆議院 予算委員会 第6号 平成29年(2017年)2月3日

○逢坂委員立憲民主党 逢坂誠二(おおさかせいじ)

 実は私、きのう、オリバー・ストーン監督の「スノーデン」という映画を見てまいりました。アメリカが世界各国のさまざまな情報を監視しているということが非常によくわかりました。

 それから、スノーデン自身が、日本の電力システムそれから病院、ダム、こういったシステムについて悪いソフトを忍び込ませて、日本がアメリカの同盟でなくなれば日本じゅうを停電にできるかのようなシーン、こういうものも流されておりました。

 この病院とかダムとか電力システムに悪いソフトウエアを忍び込ませているかどうかについては、いずれまた別の機会に予算委員会などで、危機管理の上でしっかり確認をさせていただきたいと思います。

 そしてさらに、スノーデン氏は映画の中でこう言っています。アメリカの世界じゅうの監視に関して、実はこの監視というのは、テロ対策でやっていると言っているんですけれども、テロ対策は口実で、政府の覇権のためだったとスノーデンは述べている。

 略

 TOC条約(国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約)の批准、共謀罪の創設が東京オリンピックパラリンピック開催の必要条件というふうにお考えでしょうか。

安倍内閣総理大臣 目的は三つではなくて、目的は二つでありまして、二つの目的については、まさに、条約を批准するためですね、もう一つは、テロに対する穴があればそれは埋めておく必要がありますねということを申し上げていて、そしてその上においてオリンピック・パラリンピックを開催し、そして世界からお客様をお迎えする。このおもてなしにおいて、もし、テロリストに襲撃をされるということ、法的な制度の中においてそれを防ぎ得ないという穴があるのであれば、それはおもてなしとして不十分であろう。

 いや、そんなものは別にあっても構いませんよ、そんなもの、別にあったって、なければないでいいじゃないの、テロもないかもしれないしという気持ちで開催する人ももしかしたらいるかもしれませんが、私はそうではない。

 私はそういう立場ではなくて、万が一にもそういうことがあるのであれば、そういう怠慢がもしあったとすれば悔やんでも悔やみ切れないわけでありますから、考え得る限りの対応はとっておく責任を果たしていくべきだという考えでありまして、もしかしたら見解の相違があるのかもしれませんが、私はそういう考え方を述べさせていただいたところでございます。

 

第196回国会 衆議院 外務委員会 第4号 平成30年(2018年)3月23日

政府参考人 (原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官)片山啓君 

末松義規すえまつよしのり

○末松委員立憲民主党 これも予算委員会の積み残しの質問なんですけれども、数年前に、スノーデンとか、あとウィキリークスという、世界の政治に激震が走ったことがございました。昨年でしたか、私も「スノーデン」という映画を見てショックを受けたわけです。それにはどんなことが内容としてあったかというと、スノーデンが横田基地に派遣されているときに、日本の発電所とかダムとか大病院とか公的施設に対して、サイバーの世界で、マルウエアとか、あるいはウイルスを埋め込んだ。これは、日本とアメリカが関係がいいときは当然それは作動しないんですけれども、もし日本がアメリカに敵対するような、そういった状況になったら、そのウイルスを作動させて機能停止をするんだというようなことが映画にもあったわけですし、また、いろいろなそのスノーデンに関する文献を調べてみても、それがあったわけですね。そこで私が一番ちょっと問題と思ったのは、この前のあの原発の事故が福島であった、電源がなくなったときに、爆発をする、そういう恐ろしい事態になるということがあったわけですけれども、これは、政府の方として、原発サイバーセキュリティー、これについてはどういうふうに対応していますか。

○片山政府参考人原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官) 原子力発電所についてのサイバーテロ対策は、原子炉等規制法に基づきまして、IAEAの最新の基準を取り入れた規則に基づいて実施をしているところでございます。具体的には、発電用原子炉施設及び特定核燃料物質の防護のために必要な設備又は装置の操作に係る情報システム、これが、電気通信回線を通じて妨害破壊行為を受けることがないように、外部からのアクセスを遮断することを求めております。また、情報システムに対する妨害破壊行為が行われるおそれがある場合又は行われた場合において迅速かつ確実に対応できるように、情報システムセキュリティ計画を作成することも求めているところでございます。これに加えまして、先般、事業者自身がセキュリティー対策を継続的に改善していくということを促すべく、原子力施設情報システムセキュリティ対策ガイドラインを作成したところでございます。事業者が行う防護措置の内容や体制の有効性について、原子力規制委員会といたしまして、原子炉等規制法に基づき定期的に検査し、確認をしていきたいというふうに考えてございます。

○末松委員 そういうことで、体制もきちんと整ってやってきているというのはよくわかったんですけれども。  ちょっと、これは別に突然の質問というわけじゃないんですが、その議論の延長なんですけれども、「スノーデン」とかそういうのを見たときに、映画見られましたか、見たときに、実際に原発のところにそういうウイルスとかマルウエアが仕組まれていたのかどうか、こういうのは確認されましたか。

○片山政府参考人 原子力発電所の情報システムというもののセキュリティー対策というのは事業者が一義的に行うというのが事業者の務めでございます。みずからの情報システムというのが今どういう状況にあるのか、セキュリティー上のチェックというものを日常的に行うというのは、事業者が責任を持って行っているというふうに理解をしております。

○末松委員 できましたら、ちょっとこの御報告をいただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。  それでは、次の質問に移ります。

原発に特化する問題ではない。

 

おまけ<のらりくらり岸田>

第185回国会参議院 外交防衛委員会第3号平成25年(2013年)11月7日

何を聞いても

国務大臣岸田文雄君) 内容につきましては、ちょっとここで申し上げるわけにはいきませんが、そういったこの問題の重要性に鑑みて、実態を把握するべく意思疎通を積み重ねている、こういったことでございます。(くりかえす)

 

<結論>左翼が「保守安倍政策」を批判するためだけのスノーデン疑惑という扱いになったのが残念です。為政者が、特定秘密保護法共謀罪などから身を守りたい左翼vs東京五輪を安全に行うためには必要な措置という対立軸に持っていったということでしょう。

スノーデンにインタビューした日本人記者の本も見ましたが、せっかくインタビューしても、GHQ史観そのものである「慰安婦」や「女性国際戦犯法廷」に結構な紙幅を費やせば、「欧米の植民地政策がどれだけアジアの女性に過酷だったか知ってますか」「そんな植民地からアジア諸国を解放したのは紛れもなく大東亜戦争を戦った日本ですよ」と、もう続きは読みたくなくなります。

正しい歴史認識という軸をしっかり持った親日派、保守派が、スノーデンにインフラマルウィルスの駆除方法も含めてインタビューし、国会では保守系議員が政府を猛追及しなければいけなかったのです。

真正保守ならば、大量監視の狙いが左翼封じではなく、全体主義を完成させることに気付くべきだったのです。