陽謀日記

陽謀を明かします

ワクチンの空中散布や呼吸感染、人を無抵抗にする食品という発想が恐い~ハライター原の名作紹介・米ドラマ「ザ・ラストシップ」

このドラマは2014~2018年にかけてシーズン1~5まで放映されました。現在(令和4年5月19日現在)もアマゾンプライムで視聴できます。

ヘリからワクチンを空中散布するザ・ラストシップの1シーン



海外ドラマをただの作り話と見るかどうか。こんなことを言うと、すぐに「作り話に決まってるだろ、陰謀論陰謀論」と言われます。 しかし、陰謀は世の中にあふれていませんか? 世界は善意善行の人ばかりなのに運悪く悪行が天災のように降り注いでいるのですか?

www.youtube.com

十数年前に放送された人気脱獄ドラマ「プリズン・ブレイク」で、政府を操る闇の組織は、「カンパニー(いわゆる会社)」という名前でした。戦争も民営化される現代、悪意ある多国籍企業グローバリズムの原動力であることは明らかで、象徴的な命名です。

カンパニーのボスは元軍人です。一人のジェネラル(将軍、司令官)に過ぎませんが、大統領より権力は上位。どこでも筆談で諜報に細心の注意を払います。カンパニーが厳重管理し、力の源泉だったのは、世間は利用できないどころか知りもしない最新の医療技術など最先端科学でした。インターネットや電子レンジは軍事技術の民生利用の一端に過ぎず、それもさもありなんです。

ジョージ・オーウェルの「1984年」も、エシュロンNSAによる監視社会を先取りしていました。終生社会主義者ジョージ・オーウェルの計画書ともいわれるほどです。

古くは「パンとサーカス」や現代なら3S(スポーツ、セックス、スクリーン)といった娯楽が大衆操作に欠かせないように、大変長い前置きとなりましたが、作り話とばかにはできないということです。「作り話とばかにされる」ことも織り込み済と言った方がいいでしょう。

今回紹介するのはアメリカのドラマ「ザ・ラストシップ」です。

以下、ドラマのネタバレになりますのでご注意ください。

監督は「アルマゲドン」や「トランスフォーマー」で有名なマイケル・ベイ。ウィリアム・ブリンクリーが1988年に書いた同名小説が原作になっています。 三つのウイルスと人類の戦いをテーマにしています。 30年以上前に書かれたとは思えないリアルさで、例えばパンデミックで描かれたワクチンを免疫者の呼吸で感染を広める方法や、食糧危機での人を無抵抗にする遺伝子組み換え食品という発想は、当時としては想像をはるかに超えています。

 

秘密任務で長期海上にあり、連絡も遮断していた米海軍駆逐艦「ネイサン・ジェームズ」は全世界を蔓延した疫病「赤い悪魔」の感染を免れます。帰路途上ワクチン研究の第一人者を乗せてワクチンが開発されます。艦上でワクチン量産も実現し、アメリカからワクチン供給し始めます。

 

興味深かったのは、ドラマ中で人間に使われたワクチンが進化する様です。はじめは注射タイプでしたが、ワクチンを広める必要に迫られ、▽粒子化して空中散布を開発しましたが、これでは間に合わないと最終形になったのが▽ワクチン感染者を通した空気感染、です。

経鼻吸入ワクチンは開発を始めているようですので、粒子化は実現がそう遠くないのでしょう。

しかし、空中散布とは大規模農業の農薬散布のようですし、ワクチン感染者が空気感染でウイルスのようにワクチンを一気に広めるという発想はかなり恐ろしいものです。

ドラマはその後、真田広之率いる日本の海賊が「ワクチンは毒だ」と、ネイサンジェームズの前に立ちふさがります。ワクチンを打ったのに大半の日本人は死んだのです。結局、誤解があったことで日米は和解します。誤解のもとは、中国によるワクチンの効果を消す中和剤のせいでした。中国に日本が滅ぼされたという設定も怖すぎます。

 

赤い悪魔によって全世界50億人が死にましたが、まだ人類に苦難は続きます。

あらゆる穀物を枯らす「赤さび病」による食糧危機が世界を襲い、耐性のある種子の争奪戦となります。マッドサイエンティスト側が奪い、抵抗する気をなくさせる遺伝子をその種子に取り込ませ、抵抗の気力を奪う穀物の開発に成功。飢饉から世界的に食物を一元管理され、無抵抗か死かという全体社会を描いています。種子や昆虫がばらまかれる前に、またしてもネイサンジェームズが阻止しました。

最終第5シーズンは、サイバー攻撃に端を発する南米連合とアメリカの最後の戦闘です。孤軍奮闘だったネイサンジェームズだけでなく艦隊が就航する日に海軍のデジタルネットワークがサイバー攻撃で崩壊し、艦隊は警戒システムが丸裸となり敵機によって壊滅的打撃を受けます。サイバー攻撃の仕掛けのきっかけが簡単すぎて陳腐に思え、当初はサイバー攻撃に恐怖をあまり感じなかったのです。

国守衆兵庫チャンネル - YouTube

しかし、逆に言えば、簡単に世界を壊せるかもしれないという意味で、赤い悪魔、赤さび病(どちらも赤ですから意味深な名前です)よりも怖いかもしれません。そもそも、パンデミック、食糧危機よりも後に出てくる脅威なわけですからその順序だけで十分恐いですね。

物語だけでなく、世の中は、相変わらずの「世界の警察アメリカ路線」、「善はアメリカ、悪はアメリカ以外」です。三つのウイルスは確かに脅威ですが、パンデミックの出口で実感するのは、ウイルスが全体主義を推し進める手段となる脅威です。恐怖を悪用するウイルスが蔓延しないように、正しい知識を自らつかみ取ることが必要になります。寄らしむべし知らしむべからずの為政者を見るたびに思います。